ワカサギ釣りが人気がある理由

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"釣りの中でも独特な風物詩ともいえるものがワカサギ釣りです。
豪快な海釣りとも違い、職人技の川釣りとも違う特殊な世界です。
では、ワカサギ釣りの楽しさとお勧めスポット、そして美味しいいただき方をご紹介したいと思います。

ワカサギ釣りはこれだから楽しい

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ワカサギ釣りを独特なものにしている特徴の一つが、凍りついた湖面に穴をあけてそこから糸を垂らすという手法です。
堅く氷に閉ざされた冬は、海はともかく湖での釣りはまず無理です。
しかし、そんな光景をあざ笑うかのように、人々はガリガリと小気味よく氷に穴をあけていくのです。
人気のない寒さに凍える湖面で一人静かに糸を垂らすのは、実に独特の体験です。

ワカサギ釣りをするための穴は、アイスドリルという道具を使って開けていきます。
力任せに割ったりしたら、湖面にひびが入って自分も溺れてしまいかねません。
アイスドリルはこれまでは両手でグルグル回して穴をあける手動式が主流でしたが、最近は電動式アイスドリルが普及していて楽なようです。
ワカサギ釣りをしたい釣り人が何人もいれば、手動では手に負えないのでしょう。

誰でも楽しめるのがお勧め

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釣りは誰でも楽しめるというものの、転落事故など危険もいっぱいで、小さな子供を連れていくのも気を使います。
しかし、ワカサギ釣りは水場がないので子どもでもお年寄りでも気軽に楽しめるのが実に楽しい体験となります。
釣れる魚も数グラムの小さな体ですので、釣りあげるのに体力がいる訳でもありません。
防寒さえしっかりと準備しておけば、家族連れでも楽しめるハードルの低いファミリーフィッシングといえるでしょう。

氷上のテント

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ワカサギシーズンともなれば、氷上は色とりどりのテントで所狭しとにぎわいます。
これらは普通のアウトドアや登山で使用するテントと違い、ワカサギテントという専用のものが使われているのです。
何が違うのかといいますと、ワカサギテントはテントのフロアがないのです。
それもそのはず、氷に穴を開けてワカサギめがけて糸を垂れるためにはフロアがあってはできません。

そこでワカサギテントはいわゆる上部の三角あるいはドーム型の部分だけとなっているのです。
冬場で強風が吹く日も多いので、テントの隅は長いペグをしっかりと打ち込んで吹き飛ばされないように固定します。
この中で寒さをしのぎながらワカサギめがけてアタックをするのです。

ワカサギ釣りのお勧めスポット

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ワカサギ釣りは日本全国で行なわれている国民的な釣りといえるほど、あちこちに普及しています。
北海道は網走湖や阿寒湖、秋田県は八郎湖、長野県の松原湖や白樺湖、群馬県の榛名湖、福島県の桧原湖や小野川湖、滋賀県の余呉湖、岡山県の備中湖、鳥取県の湖山池、熊本県の緑川ダムと、北は北海道から南は九州まで各地で楽しまれています。

多くのスポットでは、体験ツアーや用具レンタルが充実していますので、手ぶらで出かけても楽しめるようになっています。
自分用に道具を購入しなくてもよいのです。
また、インストラクターが指導してくれたり、釣ったワカサギを揚げてくれたりとサービスも至れり尽くせり。
冬のネイチャーレジャーといってもいいでしょう。

ワカサギの美味しい食べ方

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ワカサギならではの食べ方といえば、その場で揚げて天ぷらや素揚げでいただく方法でしょう。
釣り場近くの食堂や売店で揚げてくれるところもあります。
また、大胆にも氷上に持ちこんだコンロでサクッと揚げていただく人もいてびっくりです。
船上で釣ったばかりの魚を刺身にして食べる漁師にも匹敵する極上のほかでは経験できない美味しさでしょう。

伝統的に行なわれてきたワカサギ釣りは、現代でもしっかりとみんなに楽しまれているのです。"

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出典:オホーツク自然堂

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